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2022.03.09

いつまでも食事をおいしく食べるために…!

介護施設栄養士
つつじガーデン三条, 栄養士だより

本日もブログをご覧くださりありがとうございます。

今回の栄養士だよりを担当します、つつじガーデン三条 管理栄養士の有田です。
どうぞ宜しくお願い致します。

長い冬が明け、ポカポカ陽気の春が近づいてきましたね

春の食材は菜の花春キャベツ4月になるとたけのこ山菜が出てきたり

果物では、いちごが旬の時期を迎えています!

新潟の春は短いですが、食べるとを感じられて良いですよね🌸

さて、本日のお話ですが、噛むことについてお伝えしていきます。

皆さんは普段食事をとる際に無意識に『噛む』という動作を行っていると思います。

 

『噛む』ということはあごの骨筋肉の発達や、

大脳の働きを活発にすること、

唾液の分泌を促して消化を助け口腔内をきれいに保つのにも効果があります。

 

日本では平安時代から戦前までの長い間、おこわ、玄米、麦飯などを主食とし、おかずは主にを食べていました。

一回の食事時間は約22分、噛む回数は1420回ほどでした。

 

しかし戦後になると食事が欧米化していくとともに食事時間も噛む回数も急速に減り、

時間にして約11分、噛む回数は約620回と戦前の半分となっています。

ハンバーグやパン、パスタなど、やわらかい食べ物が多くなり、

たくさん噛まなくても飲み込むことができてしまいます。 🙁 

 

『噛むこと』には

だけでなく歯茎頬の動き唾液量歯並び噛み合わせ)、口周辺の筋肉

大きく関係しています。

噛んでいても口の中にずっと残っていたり、口からこぼれてしまうことはありませんか? 

噛んでいる噛めている とは限りません。

 

噛む回数が減ることで筋肉の衰えや歯並びに関係したり、歯の喪失や合わない入れ歯を使用していると、

上手に食べ物が噛めずに、やわらかいものを好んで食べる傾向があります。

 

・好きだった硬いおせんべいが食べられない。

 

・お漬物がうまく噛めない。

 

このような方は「オーラルフレイル」の可能性があります。

 

 

「オーラルフレイル」とは、

オーラル→ 口腔     フレイル→ 虚弱

噛む力、飲み込む力弱くなり、今まで食べられていたものも食べにくくなります。

 

口腔内の機能が低下することで活気が無くなったり、

低栄養につながるリスクがあります。

 

主な原因は加齢による歯の喪失や筋力の低下によるものとされています。

 

オーラルフレイルの可能性をチェックできる簡単な項目がありますので、

ご自身やご家族同士でチェックしてみてください 💡 

 

結果はいかがでしたか??

 

オーラルフレイルの可能性が低かった人でも、高齢になるにつれて可能性は高くなります。

 

今のうちから予防していきましょう(^^)/

 

 

オーラルフレイルを防ぐためには・・・

 

[1]栄養

・3食バランスよく食べましょう

お肉ばかりでなく魚や野菜、果物も摂るようにしましょう。

特にたんぱく質は筋肉の素となります。肉、魚、卵、大豆などしっかりと摂ることが大切です。

 

出典:厚生労働省 e-ヘルスネットより

 

・歯科の定期受診をし、口腔を健康に保ちましょう

まずは歯を失わないことが重要です。

しかし、歯を失ったとしても自分に合った入れ歯をつけることで硬いものも噛むことができます。

 

 

[2]身体活動

・少しの時間でも散歩をするなど体を動かしましょう

 

・口を動かす運動をしましょう
(ぶくぶくうがい、口を大きく開けたり閉じるなど)

 

 

[3]社会参加

 

・友人や家族との会話、食事を楽しみましょう

 

・ボランティアや余暇活動など外出する機会を作りましょう

 

 

つつじガーデン三条のショートステイでも、毎日のレクリエーションや体操の他に

食事の前には口腔体操を行っています!

 

 

 

コロナ禍では、社会参加の部分は難しいところではありますが、

 

いつまでも健康で食事を楽しむために「しっかりと噛むこと」を振り返り、

 

できることから意識していきましょう!

 

また次の更新をお楽しみに(^O^)

 

参考:日本歯科医師会HP